【ニュピ】外出禁止、テレビ放映も禁止。今日は静寂を守って瞑想する一日

今日、3月28日はバリ島のこよみ(サカ暦)で新年にあたる。

元旦はバリ島では特別な日だ。

瞑想の日、ニュピ

元旦はニュピといって、バリ島のすべての人が世界の平和を祈りながら静かに瞑想して過ごす日。ニュピとはバリ語で「静寂をたもつ」という意味なのだそうだ。

静寂を守るために外出・労働・火の使用・殺生はすべて禁じられる。だからこの日は車もバイクも走らないし、火を使えないから食事の用意もできない。

昨日のオゴオゴの喧噪から一転して、この日はバリ島全土が静寂に包まれる。もちろん、外国人ツーリストであってもホテルから外出できない。

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ぼくはこの日、朝7時に目が覚めた。いつも響いてくるバイクの音はないが、ニワトリをはじめいろんな鳥獣の声は聞こえてくる。「静寂の日」といってもけっこう騒々しくていつもと変わりがない朝のようにも感じる。

40年前のバリ島はきっとこんなふうに毎日が静寂だったのだと思う。

静寂を保つために国際空港も閉鎖

現代では車やバイクの音を聞かないで過ごすことはできないから、静寂を保つために自動車の運転が禁じられるだけでなく、飛行機の離発着も停止される。デンパサール国際空港は24時間閉鎖されるから国際線も運休するのだ。

テレビも放送停止。
その徹底ぶりがスゴイ。

ということは今日は一日、部屋でヨガをしていればいい日。
こんな日があることは幸せだ。

宿のベランダから眺める空は青い。

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朝の光がまぶしい。

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宿で飼っている”シロ”が部屋の前で待っている。いつものように朝の散歩に行きたいようだが、今日は外に出られない日なんだということをシロは知らないのだろうか。なんとなく普段と雰囲気が違うということを感じないかなあ。

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感じないみたいだね。

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自警団がパトロールしていて、外出がみつかるとけっこう怒られるらしい。

ぼくがよく運転を頼んでいるバリ人が自警団をしている。彼によると、酒好きと賭け事好きの人が仲間とつるむためにニュピの日でも家から抜け出していくという。

酒と賭け事は「祈りと瞑想」とは真逆のライフスタイルだ。渡世人にはこの日はつらいだろうね。

いつもと変わらないバリ人の生活

ぼくが泊まっているゲストハウス プラサンティの家族はどうしているかと敷地内を散策したところ、誰もがいつもと同じところにいた。

お母さんは、来週に迫ったガルンガン(バリ島のお盆)の準備に忙しい。
今年はなんと元旦の一週間後にはもうお盆がくる。ことわざにいう「盆と正月が一緒に来る」ことが本当にあるとは。こんな日程では家でおちついて瞑想できる人は少ないかもしれない。

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断食をするのが本来のあり方だが、実際には食事を減らす人は少ないらしい。ぼくは宿の女将がランチを作ってくれたのでおいしくいただきました。

そうこうするうちに太陽が西へと傾いてきた。

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川で沐浴するのはOK

「外出禁止」の厳格さには地域差がある。デンパサールのような都会はかなり厳しく自警団が見回っているが、田舎へいくほどゆるくなるらしい。

ある地方ではニュピの日でも人々の様子はふだんとあまり変わらず電気がついていたとも聞いたことがある。

ここプネスタナン村はその中間ぐらいらしく、夕方になるとなんとなく外出できると聞いた。というのもバリ人は夕方に川で体を洗う習慣がある。さすがは清潔好きなバリ人、マンディだけはしていいことになっているのだそうだ。

外の様子を見にいってみた

というわけで外へ出かけてみることにした。

おそるおそる宿の門から外を見ると….

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あれ何かいつもと変わらない光景だな。
そこへシロがしっぽを振って飛び出てきた。散歩に行きたいらしい。

それじゃあ夕方の散歩にいってみるか。

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田んぼではお百姓さんが農作業をしていた。

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農作業はタイミングによっては田畑を放ってはおけない。家畜がいたら餌をやらねばならない。赤ん坊には断食をさせられない。都会と違って田舎では夕方になるとしばりがユルくなるのも無理もない。

いつもの散歩コースのあぜ道を、楽しそうに歌いながら歩いている女の子たちがいた。この子たちはなんでこんなに楽しそうなのだろう?

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きっと、平和を祈ることは楽しいことなんだろうね。

それにしてもけっこう出歩いている人がいるなあ。
ベビーカーで散歩する一家がいたのは日常的すぎて唖然とした。

熱帯の日は落ちるのが早い。
さっきまで明るかった空が、どんどん夕陽っぽくなってくる。

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30分ほどの散歩と平和祈念を終えて宿に戻ってきた。

空には満天の星

ニュピは新月の日だから月明かりもない。

夜になると空には満天の星が輝く。天の川もみえる。

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仰向けに寝ころんで星空を眺めていると、流れ星が走っては消えていく。こうしてニュピの夜が始まる。

祈りと瞑想の日、ニュピはなかなかいい習慣だ。日本にも導入するといいね。