プリントをしないカメラマンはモニタの色温度を6500kに設定すればいいかも

画像ソフトとMac

ひとつ前の記事で「モニタや照明の色温度を5000kで統一しよう」と書いたが、あれは印刷媒体で仕事をするプロや、プリントで写真を楽しむ人の場合だ。趣味の写真をモニタで見るだけだったり、ウェブで仕事をしているなら話は別だ。

sRGBとadobeRGBのどっちに設定すべきか

パソコンの色空間は、主にsRGBとadobeRGBの2種類ある。

色空間とは、ざっくりいうとパソコン上で扱える色の範囲のこと。sRGBはWindowsをつくったマイクロソフトが提唱した色空間でオフィスワークにちょうどよい色空間の規格だ。インターネットで見る写真はすべてこのsRGBの範疇にある。大概の人は「え?色数?液晶モニタで見るこれで充分じゃん」と思っているのではないか。

けれども、sRGBでは色味がやや物足りないと感じるアーティストもいる。その点、Photoshopでおなじみのアドビが提唱するAdobeRGBは写真表現に充分な色数がある。やっぱりフォトグラファーはAdobeRGBを使うべきなのだろうか。

現実にはウェブはsRGBだし、モニタもノートパソコンもタブレットも、世界のほとんどのデバイスはsRGBをカバーしているだけだから、sRGBに準拠する環境を整えればいいと思う。そしてsRGBの色温度は6500kと規格で決まっている

ぼくは特に要請がないかぎり写真をsRGBで出版社に納品している。4色オフセット印刷で印刷できる領域がsRGBとほぼ同じだから、というのが表向きの理由。実は以前、大手印刷会社で仕事をしたときに有能ADに色空間のことを訊いたら「デジタル化初期の頃と違って、いまはどんなデータでもちゃんと印刷できるから、どっちでもいいですよ」とあっさり言われたからだ。どっちでもいいんだってさ。

ぼくが使っているモニタ、ナナオのL997はsRGBをほぼカバーしている。

sRGB

sRGBの規格は色温度6500Kで、少し青っぽい光だから、文字がくっきり見えてオフィスワークに最適。だからPCで画像の作業が完結する人は室内光も6500K、モニタも6500Kにすれば画像の色の見え具合を最適化できる。

実はAdobeRGBも規格は6500Kだ。こちらは出版印刷業関係者しか使わないから機材は5000kで統一されている。

6500kの色評価用蛍光灯

ぼくの友人のウェブデザイナーさんは、モニタを6500kに設定し、正確な色をチェックするために色温度6500kの色評価用蛍光灯を使っている。6500kの色評価用蛍光灯は東芝ライテックしか作っておらず、他に選択肢はない。D-EDL-D65という型番で、直管型の20型と40型が販売されている。昼光色・6500K・平均演色評価数Ra98という高性能を誇るが、価格が20型でも1本2000円以上と結構高い。

東芝 20形スタータ形 色比較 検査用D65蛍光ランプ 昼光色 FL20SDEDLD65

東芝 20形 色比較検査用D65蛍光灯 昼光色 FL20SDEDLD65

Zライト Z-208 B ブラック

先に紹介した山田照明のZライトと組み合わせて使う。
Zライト Z-208 B ブラック

色温度6500k・演色数Ra85のLEDライト

天井の照明は、色評価用蛍光灯は高価すぎるからNECのLEDシーリングライト HLDZB0849を設置するとよい。昼光色・6500K・演色数Ra85とまあまあ優秀な製品。
WEB用途ならこれぐらいで充分に役立つそうだ。写真を見るだけでなく事務用途にもお勧めのライトである。リビングルーム用には色が青白いから気が休まらないけどオフィス用に丁度いい。実売6300円と安価だし、アマゾンのシーリングライト部門ベストセラー1位というのもうなずける。

NEC LEDシーリングライト 調光 (~8畳) HLDZB0849

NEC LEDシーリングライト 調光 (~8畳) HLDZB0849

これを機会にLEDライトに交換してはどうだろうか。HLDZB0849は省エネ効果が高く、50%に調光すれば消費電力が15W/h以下しかない。部屋が6畳以下なら50〜70%調光で使うといい。

モニタの色も6500kに設定する

モニタを色温度6500kにするには、OS付属のツールを使うか、モニタのどこかについているボタンで設定する。モニタは工場出荷時点で6500kに調整されていることがほとんどだが、出荷時の設定そのままだとコントラストがきつすぎ、鮮やかすぎて画面がケバケバしいいから、色温度のみならず発色の調整をする必要がある。で、話をまとめると

  • 紙の仕事はモニタ5000k、環境光5000k
  • ウェブの仕事はモニタ6500k、環境光6500k

こう設定するといい。紙媒体で仕事をする人はパソコンがMacで色温度は5000k、ウェブで仕事をする人はWindowsで色温度が6500k、という棲み分けがちゃんとできている感じだね。

紙媒体とウェブの両方で仕事する人は適宜切り替えるとプロっぽいけど、実際にはいちいち切り替えている人はあんまりいない気がする。ぼくはL997モニタ用ICCプロファイルを5000kと6500kの両方を作成したが、切り替えても目が慣れるのに数分を要して待つのが面倒だ。そもそもウェブの仕事をやってないし、部屋の照明の切り替えまでやってらんない。だから滅多に切り替えないんだよな。

ともかく、写真の修正から閲覧までをパソコンで完結しているなら、モニタと環境光の色温度を6500kに統一しよう。プリントをしないアマチュアカメラマンも6500kでいいと思う(たぶん)。

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