バリ人の「伝統を守る心」が世界遺産になった。トリヒタカラナとスバック

バリ島

今日の夜は、バリ島のライステラスの中で過ごしている。

ここ、ジャティルイは標高1000mくらいかな?
世界遺産にも登録されている美しい棚田のある場所だ。

南国とはいえ標高が高いから夜になると冷たい風がふいてきて、寒い。
家もほとんどないから外は真っ暗。

そういえばぼくが初めてバリ島に来た頃はウブドでもこんな感じだったな。あのころは新月の夜は隣にいる人の顔も見えないくらい真っ暗だったっけ。ジャティルイでは今でもそんな感じ。新月の夜はカエルの声ばかりが賑やかだ。でもWiFiが通じていてこうしてブログの更新もできるから、20世紀とはやっぱり違う。

快晴で棚田を撮影

夜が明ければ天気は快晴。
青空に棚田が広がる景色を満喫できる。

ジャティルイ(ジャティルウィ)は聖なるバトゥカル山のふもと。
山の向こうには有名なバトゥカル寺院もある。お百姓さんは朝7時頃に田んぼに入る。稲のまわりの草取りをする時期。

バリ島はバンジャール(町内会)の力が強くて、生活のほとんど全てはバンジャールの取り決めに従って送られる。けれども田畑の水の管理だけはスバック(水利組合)というまったく別の管理になっている。

自然と信仰と生活が一体になったバリ人の営み

バリ島で世界遺産に登録されているのは、このスバックをベースにする自然と信仰と生活が一体になったバリ人の営みだ。他の国々と違って「お城」や「自然公園」ではなく「人々の営み」だから何が世界遺産なのかその内容がわかりにくい。

そこで調べたら、この地域に20あるスバックが世界遺産に登録されていることが分かった。斜面に広がるどの田畑にも公平に水が行き渡る灌漑システムは素人考えでは思いもつかないほど精緻な仕組みを持っていて、それをになっているのがスバックだ。ジャティルイは20のスバックうちのひとつにすぎないんだけど、特に美しい景観なので観光客はここに集中している。ジャティルイに宿泊施設やレストランを新たに建てることはスバックの話し合いで禁止になったそうだから、今後もこの景観は守られるだろう。

ところで、「自然と信仰と生活が一体になった営み」はバリ島だけにあるものではなくて、日本の農村も同じ筈だ。神社にお参りして、自然に感謝しながら農業を営み、伝統文化を次の世代に伝えていく。少し前の日本人なら誰もが普通にしていたことだから、日本の農村も世界遺産に認定してもよいと思うのだけど、もしかしたら今の日本の生活はそれに値しないだろうか

ジャティルイの奧には滝がある。
聖なる水がどうどうと流れるこの場所は古来から行者が瞑想の場にしている。

堂守に滝に打たれるのかと訊いたらそうではなく、滝のずっと手前にある東屋に座って瞑想するのだそうだ。日本では滝に打たれて瞑想するんですよと話したら「なんでそんなことをするんだ」という顔をされてしまった。

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