天空の門 ランプヤン寺院へ、祈りの旅にでかける

バリ島

ランプヤン寺院

割れ門の写真で有名になったランプヤン寺院。
ランプヤン ルフール寺院はバリ島で最も重要な寺院のひとつで、島中の人が参拝に来ます。場所はバリ島東部、ランプヤン山頂に建っています。

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あれに見えるがランプヤン山。

標高1000mほどの小さな山です。参道から東の海がよく見え、朝なら海と空がオレンジ色に染まってさぞ美しいでしょう。

聖地ランプヤン寺院への2つの参道

ランプヤン ルフール寺院への参道は複数あります。
今回は山の南側のプラタナン ランプヤン寺院 Pura penataran agung puncak gunung kembar から登るルートを取りました。

南から登り、西の表参道をおりるコースです。どういうルートで参拝してもいいのですが、往路と復路で別の道をとったほうが楽しく歩けますからね。

こちらが出発地のプラタナン ランプヤン寺院。
ここまでは舗装道路のJaran Pakuaji Lempuyangを走って車で来ることができます。

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村人たちはみな正装をしています。ぼくはスレンダン(寺院に入るときに腰に巻く布)をつけただけの簡単な格好で、寺院の左側をぬけて歩き始めました。山頂までの時間が分かりやすいように、実際に歩いた時系列で記事を書きますね。

9:00 歩き始める

少し登るとすぐに霧が出てきました。

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さっきまで晴れていたはずなのですが …。ぼくは晴れ男で、雨の日でも「有賀さんが到着したら晴れ渡る」と言われるほどなんですが、今日はぜんぜん逆です。でも霧に包まれて歩くのも幻想的で悪くないですね。

道端にはいろんな植物が生えています。
これはバニラの葉です。バニラ味のアイスクリームが好きな人は多いと思いますが、バニラの葉がどんな形をしているかはあまり知られていないでしょう。

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急勾配な尾根道を登っていきます。

9:42 祈りの空間 パサールアグン寺院に到着

山の中腹に小さく開けている空間がありました。

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神さまが座る座がありました。
本堂はありませんが、この空間はパサールアグン寺院といいます。このルートを通る人は、ここで神々に祈ってから神域に入ります。

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ぼくはここでスレンダンとカイン(神域に入るときに必要な腰布)をまとい、ガイドを導師として神々に祈りを向けました。この清々しい空間にいたのはだいたい40分くらいでしょうか。

ところで神域に入る前に祈る寺院はどの参道にもあり、いずれもパサールアグン寺院と名づけられています。同名の寺院がいくつもあるから地図をみるときは注意してくださいね。

先ほど、下の寺院の階段を上っていた村人たちが追いついてきました。

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霧の中から、お供えを頭に乗せた村人たちが次々と現われました。なんて幻想的な光景でしょう。晴れていたらこんな写真はとれません。やはり今日は霧につつまれていて正解です。

それからLEICA 12-60mm/F2.8-4.0 を持ってきて正解。霧の中でもコントラストの高いRAWデータが得られます。

10:36 パサールアグンを出発

村人たちが並んで祈り始める中、ぼくはパサールアグン寺を後にしました。

ここから先の方が勾配が少なく、歩きやすいです。

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11:12 山頂に到着

ランプヤン山頂に建つランプヤン ルフール寺院 Pura Lempuyang Luhur に到着しました。ルフールは「高貴な」という意味で、ルフール タナロットや、ルフール ウルワトゥなど特別なお寺にしかその称号はついていません。

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寺院の手前で、軽食売りのおばさんが店を出しています。
ああこの光景は見たことがある。霧の山中で寒そうな格好をしたおばさんが商いをする姿をみるとネパールにいるような錯覚をします。ネパールだったら標高1000m程度の山は、山ではなく「丘」と呼ばれますけどね。

ま、ちょっとハイキングにきた感じですな。

山頂で食べたいものはピサン ルブス(茹でバナナ)。これが思いの外おいしいんです。ほくほくして甘くて。2本セットで値段は4000ルピア。地上では2本セットで2000ルピアですが、山頂なので倍の値段します。ピサン ルブスはなんでかしりませんが2本セットで売っています。なお、コピバリ(バリコーヒー)は3000ルピアでした。

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コピバリをいれるおばさん。

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このおばさんたちはいつも山頂にいます。
ただし常駐しているのではなく、朝は下の駐車場にいて、参拝団のバスが到着したらここまで駆け上がってくるんだそうです。たくましいおばさんたちですね。ランプヤンは参拝者がひきもきらないから大概はここにいます。

ぜひピサン ルブスを召しあがれ。

山頂で祈りを深める

ランプヤン寺院で祈るのが今回の目的。

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ランプヤン寺院は、格式が高い寺院といっても山頂にあるためでしょう、境内は狭く、お堂も小さいです。

山全体が寺院だから、本当はとてつもなく大きな寺院なんですが。

12:00 下山開始

寺院の表参道から下山します。およそ1800段の階段だそうです。
45分間ひたすら石段をくだります。

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石段を下りきった先の広場でバイクが待っていました。お馴染みバイクタクシーです。これに乗ればたったの2分で麓にあるプラタナン アグン寺院に到着します。

13:10 天空の門があるのはプラタナン アグン寺院

天空の寺院の別名をもつプラタナン アグン寺院 Pura penataran agung Lempuyang 。この割れ門で写真を撮るのが目的でやってくるツーリストが大変多いです。

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ツーリストが多いと書きましたが、記事執筆した2017年は上の写真のような様子でした。これでも「ツーリストが多い」と感じたものです。この翌年にインスタで人気が出てからの混雑ぶりは想像を絶します。(2019年追記)

今日は、数時間歩いてここまで来ましたが、プラタナン アグン寺院は表参道の最初の寺院ですから表から来れば駐車場から徒歩3分で到着します。

通常、外国人観光客が「ランプヤン寺院」というときはこの寺院のことを指します。山頂の寺院のことではありません。

もちろん、バリ人が「ランプヤン寺院」というときは山頂の寺院のことを指します。外国人は詳しく分からないのでごっちゃになっているのです。

僧侶が昼寝をしています。

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暇そうです。

プラタナン アグン寺院は太陽神イスワラを祀る寺院だそうです。イスワラはふつう漢字で自在神と書き、その意味は「自ら現われた者」でシヴァ神の別名なんですが、ここでは太陽神なのだそうです。もしかして発音が少し違うかなにかで、あのイスワラとこのイスワラは別の神さまかな?よくわかりませんな。

もしかしてバリ人が間違えているのでは(^^;という可能性もありますがまあいいや。ともあれここでも神々を祈りました。

プラタナン アグン寺院の割れ門の向こうは青い空。境内には西洋人のカップルが一組だけいました。写真を撮りに来ているようです。雲がなければ聖なるアグン山が正面にそびえているのですが、残念ながらアグン山は見えませんでした。

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ふりかえると、プラタナン アグン寺院の本堂の門がそびえたちます。

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割れ門から外へ出るとき、ジャワから来たと思われるイスラム教徒のツーリスト グループとすれ違いました。

階段を降りてから振り返ると、ムスリムの若い女性が割れ門で両手をあげていました。スピリチュアルスポットで定番のポーズです。

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イスラム教徒も、ヒンドゥーのお寺でパワーを感じるのでしょうかねえ?。
ちょっと感動した一瞬でした。

ランプヤンへの行き方・アクセス

ランプヤンは、ダイビングリゾートで有名なアメッドへ行く途中たち寄る西洋人が多いみたいですね。日本人は休みが短いからかアメッドへ行く人はほとんどいませんが。

ウブドからもスミニャックからも、所要時間は車で約2時間。そう遠くはないです。

駐車場に車を停めて、フォトジェニックな割れ門へは徒歩3分です。

ランプヤン寺院周辺全域の地図はこちら。

頂上のランプヤン ルフール寺院へは、まず割れ門から1km先のPura Telga Masへ、徒歩(20分)またはバイクタクシー(2分)で行きます。

そして表参道の1800段の石段を1時間かけて上ります。

「ランプヤン」の名がついた寺院は、ランプヤン山中にたくさんあるから目的地を勘違いしないように注意してくださいね。

それからランプヤン山 Gunung Lempuyang には、セラヤ山 Gunung Seraya、ビスビス丘Bukit Bisbisなどの別名があります。やっぱり丘なんですな。

今回、ぼくはバリの旅行会社バリ倶楽部のツアーに参加して行ってきました。山中を瞑想しながら歩くコースを催行しているのはここ一社だけです。

ランプヤンへの服装は

こんなに軽装でした。

  1. 速乾性のTシャツ1枚
  2. 薄手のウインドブレイカー1枚
  3. ハーフ靴下
  4. 足元はTEVAのサンダル
  5. カインとスレンダン(神域で腰に巻く布。ガイドが用意する)

地上の気温は26度〜30度、山頂は18〜22度程度ですから軽装です。

足元はいつものTEVAのサンダルです。ぼくはこの程度の山路ならサンダルで歩きます。湿度100%で蒸し暑いから靴なんか履いていられません。サンダルといっても街履きのおしゃれなやつではなくアウトドア用ですよ。くわしくはこちら

靴を履くなら、ソールのしっかりしたスニーカーでも充分です。ただし靴底がすり減ったものは滑って危ないから、あまり古くない、でも履きならした靴を選びましょう。

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バリ島

Posted by ariga masahiro