本日発売のアサヒカメラ3月号は「写真の無断使用」にトドメを刺す!

著作権侵害対策

ネット上で写真を無断で使用された被害者(ぼくらフォトグラファーのこと)のために、アサヒカメラが昨年2月号で「損害賠償&削除要請マニュアル」を特集したことを覚えている人もいると思う。

この号は通常より増刷していたにもかかわらず完売して、一時はAmazonでプレミアがついてUSEDに定価の2倍の値がつけられたこともあった。

あまりに大きな反響だったので、同年3月号にそのまま特集が再掲載されたほどだった。出版界の常識では完売した号を増刷することはあっても、次号に特集を再掲載することはしないものなので、異例の出来事だった。

写真好きのための法律&マナー 特集

これを契機として、アサヒカメラは「写真好きのための法律&マナー」特集を1年間にわたって開始した。ぼくらフォトグラファーがこれまで曖昧にしていたことがままあった、写真撮影にまつわる社会のマナー、法律を実戦的に解説した特集は、各号ともに実際に役に立つ内容だった。

以前ならこうしたパクリ対策記事には「無断転載をされて困ったら弁護士に相談しよう」としか対策方法が書かれていないものだった。そもそも弁護士にどうやって相談したらいいかも分からない法律のトーシロのぼくらにとって、その言葉だけではどうしたらいいか分からず途方に暮れるしかなかったものだ。

そんな状況だったが、アサヒカメラの1年間の特集によって、無断転載に具体的に対応する人が増えてきたように思う。

最終回は夜景写真家による損害賠償請求指南

本日発売のアサヒカメラ3月号は、1年間の特集の最終回、いわば総仕上げ。内容は夜景写真家の岩崎拓哉さんによる損害賠償請求指南。

表紙は季節がら桜だが、真に読み甲斐があるのは無断転載特集だ(個人の感想です)。

岩崎さんの夜景写真サイトはこちら。

無断転載した人(かつ悪意ある人)は、これは引用であって無断転載ではないと反論してくるものだ。本当は不法だとわかっていてわざとやってるから始末が悪い。こんなつまらない反論に対応するための「引用」のチェックポイントを解説している。

無断転載で成りたつサイトは、発信者が匿名であることが多い。サイトのどこをみても発信者の連絡先も名前もないのだ。これでは怒れるフォトグラファーも再び途方に暮れてしまいそうだが、3月号の特集ではプロバイダーに情報開示請求することで匿名の無断使用者を特定する方法を解説している。

おかげで、ネットの海に潜んでいるまとめサイト制作者とかのしょうもない連中の姿をあぶり出せるぞ。

やってみれば案外簡単だよ

記事にも書かれているが、「情報開示請求」とか「プロバイダー責任制限法」とか見慣れない漢字が並んで難しそうにみえることでも、習うより慣れろでやってみれば案外難しくないことだ。

これは例えば、露出とか色温度とかRAW現像とかニコンとかキヤノンとか一般の人にはチンプンカンプンなことでも、フォトグラファーにとっては何でもない当たり前のことにすぎないのと同じだ。ことは作品製作の根幹に関わることでもあるのだから、写真撮影者としては撮影技術と同じように覚えておいたほうがよい。法律のプロになる必要は無いし、なれるわけもない。写真でいうハイアマチュア程度で充分だ。慣れれば簡単だよ。

ほかには

  • プロバイダーの種類や、無断使用者の見分け方
  • 示談交渉〜内容証明〜少額訴訟までの流れ
  • 無断使用の画像検索方法やサーバー情報の調べ方などのQ&A

などなど。見えない相手に対する実戦的なお役立ち記事が満載だ。

カメラマンだけでなく、イラストレーター、マンガ家、ライター、ブロガーさんなどネット上で作品を発表したことのある作家に役に立つ記事なので、ぜひ読んでみよう。

追記:「写真好きのための法律&マナー」12回の特集が1冊のムックになって発売されました。当記事で紹介した損害賠償請求指南も掲載されています。詳細はこちら