今後は裁判を弁護士にまかせることに。 気になる弁護士の費用はいくら?

著作権侵害対策

ぼくの裁判の争点は、B社が子会社の外国法人をつかって著作権侵害の責任逃れをしているところにある。こういう案件が得意な弁護士を、どうやって探したらいいだろうか。著作権を扱ったことがない弁護士には、この件は難しいのではないだろうか。

というのは、当ブログでもしばしば取り上げるアマナの著作権侵害裁判の被告は現役の弁護士だったからだ。著作権に無頓着な弁護士がネットから写真をダウンロードして使ったことの違法性を問う裁判は、被告の敗訴で確定した。

このような弁護士のところへ相談に行っても仕方がない。

東京弁護士会の相談所へ

最初の関門は、適した弁護士を探し出すことだ。

やはり公的な相談所を訪れてみるのがよいのではないだろうか。 うちの近所にもいくつかある。

弁護士ドットコム
・市役所や区役所の無料法律相談所
法テラス(国がやってる相談所)
法律相談センター(東京弁護士会の相談所)

などなど。

まずは東京弁護士会の相談所に電話して、かくかくしかじかなので相談したい、と頼んだ。「そういう内容なら火曜日の先生が得意だから、火曜日に来てください」ということなので、さっそく行ってきた。

Saiban 01

相談所は立川の高島屋の裏、この写真のまんなかのビルにある。

相談料は5000円/30分。しかしぼくの場合はすでに提訴状を作成して裁判が始まっているからはじめの30分は無料だった。でも少々こみいった内容だから30分ではとても説明が終わらない筈。そこで1時間の枠をとってもらうことした。

ちなみに法テラスは、母子家庭みたいに所得が低い相談者でもきちんと法に守られるようにと国が設置した相談所。ケースによっては無料で弁護士に仕事をしていただけることもあるようだ。日本政府もなかなかヤルね。DVとか交通事故とかの相談が多いらしい。場所は弁護士会相談所からふたつとなりのビルにある。

いよいよ契約。気になる弁護士費用は

これまでブログで書いてきたことを弁護士に説明するだけで、やはり30分を超えてしまった。損害賠償の金額は少ないものの、知的財産保護の意義を強く感じた弁護士はこころよく代理人契約を引き受けてくださった

ここで気になるのが弁護士費用だ。フォトグラファーの撮影料と同じく(?)外部からはうかがいしれぬ法曹界の謝礼はどうなっているのだろうか。

この裁判で、ぼくが裁判所に払った裁判費はたったの2000円だった。その金額で撮影するフォトグラファーは存在しないが、国営の裁判所はちゃんと審理をしてくれる(筈)。スゴイね。

一方、弁護士費用は、フォトグラファーのギャラと同じく自由に決めていいことになっているそうだ。とはいってもある程度の目安がほしい。日弁連がまとめた弁護士の費用一覧がPDFで配布されているからみてみよう。

ただし、東京弁護士会の相談所では、弁護士の費用は損害賠償請求金額によって自動的に決まるしくみになっていた。計算式は長いから省いて金額だけを記すと、ぼくの場合は着手金が約12万円+成功報酬α。

B社に請求している損害賠償金額とほぼ同じ、約12万円だ。「約」がついているのは、それより若干少ないと想定されるから。そして、これよりも多く請求してはいけない決まりになっているそうだ。こんなに少ない費用で訴訟代理人を引き受けてくださってありがとうございます>うちの弁護士

弁護士費用の内訳


・法律相談料30分/5400円(税込み)
・着手金/108000円(税込み)
・報酬金/未確定。仮に損害賠償が完全に認められたら19200円
・実費/未確定。1万円以下と思われる。

合計142600円(未確定)

というわけで赤字だ。しかし、危惧したほど高額ではなくて助かった。

このくらいならやむを得ない出費だと考えている。もし金銭的な損得を考えて裁判をしなかったら、B社社長のように「どこの誰が撮ったかわからない写真のことなんか知りませんよ」とクリエイターを軽視しつっぱねる存在を是と認めたことになる。

これからの日本を築いていくためにはそんなことがあってはならない。

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