古きネパールを探して、ヌワコットのヘリテイジホテルに泊まる

ネパール

ランタントレッキングを終えてカトマンドゥに戻る途中にヌワコットに立ち寄ることにしたのは、この町の名がネパールの歴史を語るときによく聞く場所で、かねてから興味があったからだ。

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ここには18世紀までヌワコット藩王国が栄えていたのだが、1744年9月にゴルカから現われたプリティビ ナラヤン シャー王の軍隊によって攻め滅ぼされてしまった。プリティビ王はヌワコットを足がかりにしてカトマンドゥ盆地を征服し、1769年にネパール王国を建国した。

プリティビ王は、日本でいえば織田信長と徳川家康を合わせたような天下の覇者で、彼が築いたネパール王国は英国と戦争をして打撃を与えたり、のちに国境を閉じて鎖国をしたり、歴史を重ねながら21世紀まで続いた。

ヌワコットはネパール近世の歴史上、けっこう重要なポイントなのだ。というわけで、以前からなんとなく訪れてみたかった場所に、ようやく来ることが出来た。

バスを降りてみたら、ヌワコットは思いのほか小さな町で、道の両側に数十件の店が並ぶだけのバザールだった。そこには雑貨屋と、飲み屋と、仕立屋があるだけで、それ以外にはこれといった店もない。こんなに小さなバザールだったのか…。

しかし、ヌワコットにもちゃんと見所がある。ヌワコット王宮だ。

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王宮はネワール職人たちが修復中だった

いまある王宮はプリティビ王の命によって、標高950mの丘の上に、カトマンドゥ盆地から呼ばれてきたネワール人の職人たちが築いたもの。

3年前のネパール大地震で倒壊はしなかったものの、損傷してところどころレンガが落ちていた。つっかえ棒があてられて、なんとか形を保っているようだ。

周辺の建物はバクタプルから呼ばれたネワールの職人たちが修復に当たっていた。

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見事な神々の木調。

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奧の建物は壮麗な4階建てだったようだが、いまでは廃墟になってしまった。

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バザールも、震災で壊れた建物が多く、再建中だった。

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バザールの雑貨店で。シャンプーを切らしたので、1袋2ルピーのパックを買った。

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子供たちの笑顔。

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そうこうするうちに夕方になった。

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ヘリテイジホテルに泊まる

ヌワコットに来た目的はもう一つある。19世紀に建てられた屋敷を改装したヘリテイジホテルに泊まるためだ。

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バザールから10分ほど離れた農村に立つ、Nuwakot Famous Farmというホテル。

ここがぼくが泊まった部屋。ネパール伝統の赤土の床に、大きなベッドが置かれている。赤土はぬれ雑巾で拭くと汚れが簡単に落ちるから、清潔感があって気持ちよく過ごせた。

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部屋への扉を開けたところ。部屋は3階にあって、風の抜けがよい。

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庭には鶏の一家がいて、よくその辺を歩いている。

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落ち着いた雰囲気の食堂。食事は、屋外でも屋外でも、好きなところを選べる。ぼくはランチは屋内、それ以外は外でとった。

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お仕事も食堂で。ぼくはこんな雰囲気が大好き。

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築100年以上の建物でMacを開いて、撮影した写真のチェックをする。ぼくの理想の仕事場だ(自分の家ではないが)。

庭からヌワコット王宮が見える。

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この日、ヘリテイジホテルに泊まっているのはぼくの他には英国人の夫婦が一組いるだけだった。ここに3泊して、農村を歩いたり、鳥を撮影して楽しんでいるという。夫はこのために買ったというCanon EOS 5D Mark IVを持っていた。レンズは400mmまであるズーム。撮影した鳥を背面液晶モニタで見せてくれたが、羽毛までよく写っているので感心しましたよ。

しかしもっと感心したのは、この何もない村に3泊もしていること。英国人の時間の使い方は凄いな。日本人だったらどうだろう。日本の夫婦が、こんなふうに自分の時間を優雅に使えるまでに日本社会が成熟するのは、まだしばらく先のことになるかなあ。

夕食の時間

昼間でも静かな農村だが、暗くなるにつれてますます静かになった。ほとんど音が聞こえない。

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夕食は、中庭にぽつんと置かれたテーブルでとることにした。お一人様である。

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夕食のターリー セット。ターリーとは大きな皿の意味で、いろんな料理が楽しめるということ。

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開始時刻を6時半と頼んだら、日がすっかり落ちて、真っ暗ななかで食べることになってしまった。もう少し早い時間にすればよかった。

せっかく出された料理が暗くてよく見えない。この写真はRAWで撮って、明るくしたんだけど、ぼくの目にはこんなふうには見えなかった。暗くて。

味は美味しかったけれど、せっかくだから目でも楽しみたかったな。夕食は照明のある屋内でとるほうがいいと思う。

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中庭には燈明が置かれた。この小さな炎が好き。

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こうして一日が終わる。

朝食も庭先でとったよ

翌朝、朝食も庭先でとることにした。ぼくのために食事の用意をしてくれる皆さんの写真を撮ったりしながら、テーブルセットを待つのだった。

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天気は、シャブルベシを後にしてからずっとヘジーなまま。スカッと晴れないのが残念だけれど、この柔らかい空気感もまたよし。

このホテルはなかなかオススメだ。

カトマンドゥからヌワコットへの交通

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