AF-S VR 70-300mm f/4.5-5.6G

撮影機材

もう一本、シルクロードへ持って行くレンズがこれ。

軽量望遠ズームの雄、VR 70-300 f/4.5-5.6Gである。
2006年12月に登場した本レンズは、このクラスでは抜群によく写ると大変評価が高い。そこで、ぼくが持っている他の望遠ズームレンズと印象を比較しながら簡単にレビューしてみたい。

画質は評判に違わずとてもよい。
どの焦点距離でもシャープで、ボケ味もよく、
AF-S 70-200 f/2.8 VRと比べても遜色ない。

もちろん、開放絞りがf4.5-5.6だから、f2.8の大口径のボケ味は得られないが、日中のスナップ撮影でそれだけのボケが必要なシチュエイションは少なく、大概はf4〜5.6程度に絞って被写界深度を深くして撮影するぐらいだから、これで充分といえる。

一方、AF-S DX 55-300 f/4.5-5.6G VR と比べると、近距離撮影なら差がほとんどないものの、遠距離撮影では明白にVR 70-300 f/4.5-5.6の方がよい。55-300mmの遠距離の画像には芯がない。55mmから始まるレンジに惹かれて買った軽量レンズだが、ほとんど使わなくなってしまった。

AF速度は並程度

もともとぼくは、爆速のAF-S 70-200 f/2.8 VRを常用していたから、本レンズののんびりスピードに慣れるのに時間を要した。例えば、ステージ上で飛び跳ねる踊り子にレンズを向けても全然ついていけない。そういう撮影はAF-S 70-200 f/2.8 VRですべきだろう。この点は、価格と重量を考えればいたしかたないことで、不満を感じているわけではない。

それに、価格コムのレビューを読むと「VR 70-300 f/4.5-5.6 のAF性能は速くてよい」という意見が多いから、一般の人はこのスピードで満足しているようだ。

ぼくは、焦点距離のわりに軽くて高性能な傑作レンズとして、満足して使っている。AF速度はあえて問わない。そしてこれを買ってからはAF-S 70-200 /2.8 VRを持ち出すことは少なくなった。

ライバル登場

評判のよいこのレンズに、2010年9月、強力なライバルが現れる。
タムロン SP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USDだ。
全長も重量もニコンとほとんど同じながら、同社創業60年記念レンズと肝いりで、巷の評判はすこぶるよろしい。あまりに高評価なのでぼくも買い換えようかと思ってしまったほどである。

しかし、DXOのサイトでレンズ性能を比較すると、下記のようにニコンの方が実力はずっと高いという結果になっている。

実は、AF-S 70-200 /2.8 VRは、両者よりもはるかによい成績をDXOでたたき出しているが、あちらは価格が4倍、重さは2倍もするから当たり前ともいえる。

で、値段も大きさも重量も大差ない、このニコンとタムロンの70-300mmレンズ一騎打ちに話を戻そう。写真愛好家の方々がネットにアップしている両者の画質比較を見ると、ニコンの方がよいこともあれば、タムロンがよいこともあり、結果はまちまちである。一体どうなっているんだろうか。

おそらく、これは個体差によるバラツキだろう。あるいは、経年変化によるものかもしれない。ぼくが持っている他のレンズでも、長年使っているとだんだん画質が悪くなってくることがある。そんな時はメーカーに調整に出せば、画質が改善されて戻ってくる。

結局、自分で撮り比べてみなければ、優劣は分からないということだ。
で、撮り比べたことはないが、恐らく両者に大きな差はないだろう、たぶんニコンの方がいいかも、と勝手に思い込むことにして、タムロンのレンズのことは忘れることにした。

いい写真が撮れるレンズ

フィルム撮影をしていた頃は、AF-S 70-200 f/2.8 VRを携えてフィールドを歩いていたものだった。ヒマラヤで標高5400mのトロンパスを越えたときは、凍結した雪の上で70-200/2.8を構えて写真を撮った。そこで滑ったら1000m下まで滑落するだろう。当時はISO100のフィルムしか持っていなかったから明るいレンズでなければ撮影できない状況が多かった。だから重い機材を手にして、必死にバランスを取りながら歩いていた。

それがデジタル時代の現代は、本レンズのお陰で、移動も撮影もずいぶん楽ができるようになった。そしてフットワークが良いからだろう、よりよい写真をより多く撮れるようになった。
だから、VR 70-300 f/4.5-5.6Gもぼくのお気に入りレンズなのだ。

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