800kmのスペイン巡礼路を歩き通した。この靴を履いて【OD Special】

旅行用品, サンティアゴ巡礼路

40日間、800kmのサンティアゴ巡礼路を歩くために履いた靴はこれです。

スポーツ用品メーカーのミズノが作っているOD Special

四国のお遍路にも人気の靴です。
ほんとうに素晴らしく歩きやすい。

軽量で、足に馴染み、クッション製がよく、通気性もよい。伊達に「スペシャル」という名がつけられているわけではなく、ミズノのウォーキングシューズの最高峰だ。また、世にあるウォーキングシューズの最高峰かそれに近い存在でもある。

ODスペシャルは、2E / 3E / 4E / Fの、4つの足幅がラインナップされている。そして、左右で別々のサイズを指定できる。例えば左足は26、右足は25.5という具合に。

日本人の足幅はEかDが多い

平均的な日本人男性の足幅は2Eが多く、女性はDが多い。それなのに靴メーカーが販売するウォーキングシューズは3E〜4Eがほとんどだ。その上、足のサイズが左右で異なる人の割合は日本人の20%もあるというのに、左右が同じサイズの靴しか販売されていない。つまり多くの日本人にとって足に合わない靴ばかりがこの国では売られているのだ。

しかし、ODスペシャルは、ちゃんと客の足にあうサイズが揃っているという珍しいウォーキングシューズなのだ。さすが最高峰(本来はそれが当たり前なのだが)。
足に合わない靴を履いていたら足が壊れる。だから日本人の(特に女性の)足は崩れている人が多いし、姿勢が悪い。こんな商品ばかりつくるのはメーカーの怠慢だ。販売員は売上が上がればいいだけで客の健康には無頓着だからろくに試着もしないで売りつけようとする。

靴はサイズとワイズをあわせて履く

靴はサイズ(長さ)とワイズ(幅)の両方が足に合っていなければならない。

足は立体なのだから、サイズを合わせるだけでは不十分。必ずワイズを合わせること。ズボンを選ぶときに脚の長さだけ合わせて、ウエストは太くても細くても気にしないなんてことがありえないのと同じだ。

靴屋の販売員がいいかげんなのは客にも原因がある。日本人が靴を履くようになって歴史が浅い(100年しかたっていない)ことから、靴に対する知識も認識も甘い。仮に店員がよいアドバイスをしてもお客は聞いていないと思う。この文を読んでいるあなたは、自分の足幅がいくつか知っているだろうか。

靴屋の店員は靴のことを知らない

かくいうぼくも以前は自分の足に無頓着だった。ぼくの足のサイズは右が25.5、左が26、ワイズは左右共に2Eなんだけど、巣鴨の靴店ゴローでトレッキングブーツを作るときにそう指摘されるまで足の大きさを明確に認識していなかった。どうりでこれまで靴を選ぶときに、右足に合わせると左足がきつくて、左足に合わせると右がブカブカだったわけだ。何かヘンだと思っていたけどそれまでどの靴屋の店員も教えてくれなかった。人のせいにしても仕方ないけどね。

それに、靴屋の店員も商品知識があんまりない人が多い。カメラ屋の店員が撮影の知識があんまりないみたいなものかな。カメラ屋の店員はいつも店内にいるから、写真を撮る機会の多寡は一般のお客と大差ない。

サイズのことだけを長々と書いたけど、この靴はよい皮が使われていて通気性がとてもよいし、ソールが優れていてクッション製もよい。ソールのことはミズノのサイトに詳しく説明してあるから読んでみて。

2002年9月に発売されて以来、10年間もモデルチェンジをしていないことからもその完成度の高さが分かる。この靴はパーフェクトで改良できるところがまったくないんだって。普通、この種の靴は毎年のようにモデルチェンジしてデザインがどんどん変わるのに。

800kmの路のコンディションは

さて、巡礼路は800kmもあるから、路面の状態は所によってずいぶん変わる。7割は上の写真のような砂利道で、2割はアスファルトか石畳の舗装道路。ODスペシャルは市街〜里山歩き用の靴だから、合わせて9割は対応できる。が、残りの1割は山道で、時にはガレ場(石や岩が堆積する斜面の路)もあり、こうした道を歩くにはひ弱な靴であった。

といって岩場に合わせてしっかりしたハイカットのブーツを履いたら、今度は舗装道路が歩きにくい筈。結局、800kmの行程すべてに具合のいい靴は存在しないから、どこかで何かを我慢しなければならない。

夏のスペインでブーツは暑すぎる

ぼくの場合は6〜7月に歩くから、カスティーリャ地方の日中の気温は45度になる。だから、しっかりしたブーツは暑くて敵わない。ゴローの鉄人運動靴てつも皮が厚すぎる。雨は降らないからゴアテックスも不要。

というわけで、里山ウォーキングシューズのミズノODスペシャルが最適だろうと判断した。ぼくはヨーロッパに行くときはいつもこの靴を履いている。何年か履いて靴底が減っていたから、巡礼に出発する前にソールを貼り替えた。この靴は2〜3回ソールを貼り替えられるから、長期的に見れば安価な靴といえるかも。

しかしながら巡礼中に思ったのは、思いの外砂利道が多いから、鉄人運動靴のほうが歩きやすかったかも?ということ。でも暑いのもイヤだしな。やっぱり靴選びは難しい。

巡礼している欧米人は、ハイカットのブーツを履いている人が多い。
巡礼宿には脱いだブーツが並んでいる。ぼくは、6〜8月に巡礼路を歩く程度ならこれらほど大袈裟なブーツでなくてよいと思う。ほとんどが平原の砂利道にすぎないし雨は降らないからローカットのシューズで充分だ(ぼくの感覚では)。

宿ではサンダルを履く

巡礼宿に着いたら靴を脱いでサンダルに履き替える。

ぼくは、サンダルメーカーの雄TEVAのビーチサンダルを持っていった。夏ならビーチサンダルがちょうどいいね。といってもこれで町を散歩するのだから歩きやすい物がいい。だからTEVA製。アジアやアフリカをバックパッカーしている欧米人はこのサンダルを履いている人が好むメーカーだ。

日中はバックパックに入れて歩くから軽いことも重要。
そして、換えの靴はもちろん持っていない。

靴下はたいへん重要なアイテムだ

それから、靴と同じくらい重要なのが靴下。

靴下を舐めてはいけない。凹凸が多い路面上で、何十kgの体重を支え、複雑な筋肉の動きをする足をくるむ重要なアイテムだ。しかも夏は汗をかくから靴の中で靴下はびっしょり濡れる。速乾性でない靴下だと皮膚がふやけてまめが出来る。まめが何個かできたら痛くて歩けない。かくして巡礼を途中で諦める人がかなり多い。

よい靴下を選んでおけば、足が故障する危険度は格段に低くなる。

ぼくが選んだのは、靴と同じミズノのウォーキング用靴下。
夏だから丈がくるぶしより短い靴下を探したら(たしか)これしかなかった。
一足2000円くらいするけどこれで毎日20km以上が快適に歩けるのだからその価値はある。

靴を選ぶときは、まず靴下を選び、その靴下に合った靴を選ぼう。

経験のある店員のいる靴店で選びたいが、そういう店は少ない。そして典型的なダメな店員はやたらと幅広の靴を勧める。ぶかぶかの靴を「ゆったりしています」「足入れがいいです」なんて意味不明の言葉を発して勧める店員は避けよう。靴は歩くときにぴったりのサイズでなければならないのに足入れがいいなんて余計なことを気にしてどうする。「ゆるければ靴紐をきつめに縛ればいいですよ」なんて言ったら最低の店員だ。きつめに縛ったら足が自由に動かないし血行が悪くなる。靴紐を「キツクもなくユルくもなく」普通に締めてぴったりする靴が自分に合った靴だ。

靴の通気性がいいとマメができにくい

ぼくは真夏に800kmを40日間で歩き、まめができたのは1回だけだった。
ガリシア地方に入ったところで指先に小さなまめができたのだ。ガリシア地方は湿気があり、乾燥したカスティーリャよりもまめができる条件に恵まれているのかもしれない。よい靴と靴下のお陰で、苦しい思いを全然しないで済んだ。

靴屋はいろいろあるが、東京なら神保町のさかいやシューズ館が品揃えが豊富で店員のアドバイスも比較的信頼できるかな。神保町は他にもアウトドア用品店がたくさんあるから、巡礼用品をまとめて揃えられる。

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