パソコン用メガネを作ったけどブルーライト対策をしませんでした。なぜなら…

画像ソフトとMac

注文していたメガネをピックアップしてきました。正月3が日のセールでフレーム・レンズ共に半額だったので、つい買ってしまったのです。

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pc専用メガネです。モニタの前に常備しておけば探す必要がありません。昨今は「お手元用のメガネ」というんだそうですが、回りくどい言い方でまどろっこしいです。

ブルーライト対策は必要か

パソコン用のメガネを作るときに気になるのはブルーライトです。

ブルーライトなんて以前は聞いたことがありませんが、液晶モニタから発せられて目に悪影響を与えるといわれています。パソコン作業で疲れ目になる人が多いことから「ブルーライト対策」をうたわれるレンズが売れているそうです。

ということは、パソコン作業が多いフォトグラファーもブルーライト対策のメガネにする必要があるのでしょうか。

ぼくがいま使っているモニタ、ナナオのL997は数年前に生産終了しましたが、当時は日本で3本の指に入る目に優しいモニタとして知られていました。もちろん画質も素晴らしく、15万円程度の価格帯ではベスト オブ ベストのモニタでした。そんな優秀なモニターを使っていてもブルーライト対策が施されたメガネを買う必要があるのでしょうか。

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ところでブルーライトって一体何なの

ブルーライトでググってみたら、安売り眼鏡店JINSのサイトがヒットしました。
書いてあることを適当に縮めて以下に引用します。

デジタルデバイスが生活に欠かせなくなったいま、私たちは毎日ものすごい量のブルーライトを浴びています。そんなみんなの健康をメガネで守りたい。

※ブルーライトとはパソコンやスマートフォンなどのLEDディスプレイから発せられる強力な青色光を指します。眼の疲労ばかりか、サーカディアンリズム(体内時計)や自律神経、頭部や肩の筋肉の働きに悪影響を及ぼすと考えられています。 

なんか怖ろしいことが書いてあります。
こんな文章を読んだら絶対にブルーライト対策メガネを買ってしまいそうです。

もう少しきちんと説明するとブルーライトとは、可視光域のうち、紫外線に近い380~500nmの波長の光のことを言います。紫外線は人間の目に見えない色ですが、それに近くて人間に見える色のことを「ブルーライト」と呼ぶようになったんだそうです。

屋外を歩いていればふつうに降りそそぐのが紫外線で、目に悪影響があることはよく知られています。ブルーライトが紫外線に近いならやはり悪影響があるかもしれませんね。

ブルーライト対策メガネとは

では、どんな方法でブルーライトはカットされているのでしょうか。

安売り眼鏡店で販売されているブルーライト対策眼鏡は、青みの波長を低減するためにレンズに補色として黄色っぽいコーティングをしています。

ということは、黄色が被って見えるということです
例えばJINSの店頭にサンプルとして置いてあるパソコン用眼鏡を手に取ると、Y10フィルターを貼ってんじゃないのと思うくらい黄色っぽいです。写真データを扱う者がそんなメガネをしていいわけがありません。

レンズメーカーによって、またレンズの価格帯によって、あきらかに色被りするレンズがあります。サンプルレンズをみるとHOYAよりもNikonのレンズの方が色がニュートラルでした。けれどもNikonの最高級レンズでもかすかに色被りしています。一般の人には問題にならないでしょうが、フォトグラファーにしてみればせっかくいいモニタと色評価用蛍光灯を使っているのに色被りするメガネをかけたら何にもなりません。ほんのわずかであっても。これらはすべて失格です。

眼鏡店の店員によれば

まったく色被りがしないレンズはないのですか、と店員に訊いたら「ブルーライト対策がされていないレンズをお勧めします」とのことでした。

そして彼は続けました。

だいたいブルーライト対策なんて必要ないんです。そんなことが言われるようになったのは最近のことですよね。いまの眼鏡用レンズは、非球面レンズで高性能コーティングがなされてこれ以上開発する余地がなくなってきたので、さらに付加価値をつけようとするメーカーの戦略でブルーライト対策と言われるようになったんです。

ブルーライト対策のメガネを作るよりも、モニタの輝度を下げた方がよっぽど目に優しいんです。皆さん、パソコンのモニタを買ってきたままの明るさで使っていますが、それではギラギラして目が疲れます。ちょっと調整すればいいだけなんですが、それをしないでブルーライト対策の眼鏡を買って下さいます。眼鏡店としてはありがたいですけど。

日中の屋外を歩くときにUV対策メガネをかけたほうが、よっぽどブルーライト対策に効果がありますよ。

……とのことでした。

とくに意外な感じはしません。フォトグラファーなら目に優しいIPS液晶モニタを調整して使うのは当たり前なので。

でも世の中の多くの人は、安物TN液晶モニタを買ってきたままのギラギラ状態で使っています。スマホもタブレットもギラギラです。ギラギラと発光するパネルを凝視し続けているのですから、目に悪影響があるのは当たり前です。肩こりや頭痛もするわけです。

というわけで、IPSモニタをきちんと調整して使っているぼくは、安物の色被りするPC用メガネは必要がないことがわかりました。ブルーライト対策がされていない普通のレンズでメガネをつくることにして、フレームもレンズも半額で14000円。さっそくかけて、このブログを書いています。

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