冬の防寒スグレモノNo.1 はフリース。アウトドアでも家の中でも

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ぼくはフリースのジャケットが好きで、冬は家にいても屋外でもフリースを着ていることが多い。理由はもちろん、軽くて動きやすくて保温性が高いから。

Patagonia R3 フリースジャケット

フリース Patagonia R3 ジャケット

いいことずくめのフリースなんだけど、「風が吹くと寒い」とネガティブな評価を聞くことがある。「自転車に乗ると寒い」とか。

ちょっと待って、それはフリースの欠点ではなく、いいところなんだよ。

保温性が高く、風通しがいいフリース

フリースは、起毛したポリエステルの微細な空間に空気層をため込んで寒気をシャットアウトする新素材。起毛がふさふさな厚手タイプは暑すぎるほど保温性が高いものがある。しかし、フリースが植え付けられている下布は防風素材ではないものが一般的だから寒風が吹いたら素通しする。

そう、実は、フリースは風が吹いたら寒いのだ。

例えば、アウトドア フリースジャケットの決定版との誉れ高いパタゴニア R2ジャケットは、下布がスカスカした粗い布で、日にかざすとこんなふうに空がよく見える。

Patagonia R2 フリースジャケットの素材

これじゃあ風を通すのも無理もない。しかし、ここが重要なのだ。「風が通ってしまう」のではなく「風を通している」のだ。

というのは、冬に暖かい格好をして運動すれば、すぐに汗びっしょりになって暑くて蒸れてたまんない。スタスタ20分歩いただけでも結構背中が汗ばむことがあるよね。で、立ち止まると今度は汗が冷えて不快になるばかりか、身体の調子を崩すこともある。

けれどもR2ジャケットは単体で着ていれば風通しがいいから自分の発した蒸気がどんどん外へ放出されるし、そよ風がふけば涼しい。立ち止まって寒くなったらウィンドブレイカーを一枚着ればたちまち保温性抜群のジャケットになる。

そう、フリースは対応する気温・気候の幅が広いのが特徴なのだ。特にパタゴニアのR2はその対応幅が抜群に広く、スグレモノとして人気が高い。

というわけで、フリースジャケットは薄いウィンドブレイカーなどアウターと組み合わせることが着こなしのtipsだ。

パタゴニアとユニクロの違いは

パタゴニアは1980年代にフリースを開発して最初に販売したメーカー。アウトドアに興味がある人には「フリースといえばパタゴニア」だ。製品のクォリティが高いが価格も高くて、R2は定価22680円。R3はフードがついて定価25920円もする。ストリートファッションの定番として人気のレトロXなんか3万円近い。クオリティは最高最上だが一般の人にフリースがオーバー2万円というと仰天されるというか呆れられる。

パタゴニアのフリースの価格に仰天する人にとっては「フリースとはユニクロ」だろう。ユニクロのフリースジャケットは2〜3千円ぐらいか。パタゴニアに比べて文字通りゼロがひとつ少ない。この広すぎて埋めようがない価格差はいったいどこからくるのだろうか。

1)着心地

パタゴニアはストレッチのきいた素材を体のラインに沿った立体裁断をしていて着心地がいい。ユニクロはどこか体に合わないところがあり、そこがつっぱって長く着ていると疲れる。

2)耐久性

パタゴニアは冬期に毎日着ていても5年以上持つ。10年着て最後は部屋着にしている人もけっこういる。動きやすいから部屋着としてきてもリラックスできる。しかしユニクロはワンシーズンでテロテロになってしまう。

3)保温性

ユニクロも新品なら保温性はある。値段を考えると悪くない。しかし耐久性がないからしばらくするとフリース素材の空気層がつぶれ保温力がなくなる。見た目も貧相だし、保温性を期待できるのはワンシーズンのみ。

4)経済性

ワンシーズンで2000円のユニクロと、10年着られて2万円のパタゴニアは、長い目で見ると出ていく金額はさして変わらない。しかし着心地も保温性もパタゴニアの方が高いから、トータルすればパタの方がオトクだろう。それにしても一度の出費が痛いならセールで買えばいい(あんまり大きく引かれないけど)。

築地のにぎり寿司店と、スーパーでパック売りの寿司ではあきらかに味が違うように、パタゴニアとユニクロでは何もかもが違う。そもそも比較できる素材ではない。

ぼくはパタゴニアのR2もR3も持っていて、ヒマラヤの氷河の脇でも着ていたし、家では冬の日常着にしている。いまは北向きの仕事部屋でR3を着てこのブログを書いているんだけど、暖房をつけないで過ごせるよ。東京だからかもしれないけど。

フリースとダウン、どちらが暖かい?

フリースとダウンのどちらが暖かいかと訊かれることがある。

どちらが暖かいかというと、それぞれの厚さによるので一概にはいえないが、おおざっぱにいってモコモコしてるダウンの方が暖かい。しかし、これもフリースとウインドブレイカーとの関係と同じで、比較するものというより、相乗して効果を高める関係にある。

ぼくは、厳冬期には、R2フリースジャケットの上にダウンジャケットを着て外出する。寒風吹く屋外ならそれで暖かい。そして暖房ががんがんきいているショッピングセンターに入ったらダウンジャケットを脱いでザックにしまえば暑すぎないで快適にショッピングできる。よいダウンはコンパクトにたためるから使わないときにしまえて邪魔にならず便利だ。こんなふうに環境の違いにすばやく対応できるのがフリース+ダウンジャケットの良さだ。

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Posted by ariga masahiro