美しいヒマラヤの村を世界遺産にして、永久に保存したい

ヒマラヤ,ネパール

ぼくはアンナプルナ ヒマラヤのふもとの農村ガンドルンに来ている。

ここは標高1800mの丘のうえ。早朝のひんやりした空気で顔の肌がパキパキするのを感じつつ、カメラを持って村の石畳を歩いて撮影ポイントへ。

村の奧には、左にアンナプルナ南峰(7219m)、中央にアンナプルナIII(7555m)、右にマチャプチャレ(6993m)がそびえ、一日の最初の光が頂に当たりはじめたところだ。

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撮影に熱中しているうちに、朝の光はぼくの立つところまで射しこみはじめた。朝の撮影はいつもこのタイミングが待ち遠しい。朝日を浴びるや寒気が消えていく。

ぼくが撮影している横を働き者の村人が通り過ぎていった。

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村の道端にはいろんな草花が生えている。
桜草のような小さな花、わらびなど食べられる草。

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ほうぼうで、お母さんがわらびを集めている姿を見かける。

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今晩のタルカリ(野菜カレー)になるのだろうか。

おいしそうですねえ、と話しかけたら、はにかんだ笑顔をして、集めたわらびの半分をぼくに差し出してくれた。一度はそれを受けとったが、ぼくが持っていても仕方がないから好意だけを受けとることにしてわらびを返してしまった。

宿の夕食の素材にしてもらえばよかったかなあ、と後で思ったけどさ。

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山の村は階段が多く、子供たちがいつも駆け上ったり駆け下りたりしている。

ガンドルンの宿

ガンドルンには54軒もの宿がある。

山村とはいってもアンナプルナ トレッキング ルートの要衝に位置するため、多くのトレッカーがここで一夜を過ごすためだ。けれども昨年のネパール震災以降はトレッカーが少なくてどの宿もガラガラのようだ。

アンナプルナ山域は震災のダメージが全くないといっても過言ではないにもかかわらず、昨年から外国人ツーリストが激減している。「ネパール=震災」というイメージができてしまったためだ。だからこそぼくはここへトレッキングにやってきた。静かな山歩きを楽しむなら今が最適な時期だからね。

宿はHotel Rodheeという新築のロッジを見つけた。

なんと本日完成しつつある建物で、2階奧の角部屋の壁面装飾を仕上げている最中だった。その部屋が日当たりがよく条件がよさそうだったけど、完成までにあと1時間かかるそうなので、はやく荷物を解きたいから待たずに別の部屋に泊まることにした。

もしかしてこの宿はこの村の55番目の宿か?
もう少し早く完成していたら見晴らしのいい2階角部屋に泊まれたのになあ。

ぼくが泊まった部屋もなかなかよい。みてこの部屋。村のロッジとは思えない居心地のよさだよ。

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部屋にシャワー トイレがついている。ソーラー湯沸かしによるシャワーはけっこう熱いお湯が出たけど、湯の勢いはじゃんじゃんほとばしるというほどでもなかった。新築なんだからもっとお湯が出てほしかったなあ。ま、ネパールだしこんなものか。

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部屋にコンセントがあってカメラの電池もスマホも自由に充電できる。ダンプスからガンドルンにかけての一帯はどこの宿も無料で充電できる。トレッキング中の山村でこんな利便性の高い宿に泊まれるようになったとはすごい時代になったものだ。20年前は電気も電話もなく照明はガス灯だったのに。

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シャワー付きの部屋の料金は一泊Rs600。
WiFiはRs100。ダルバートRs550。マサラティーRs50。

宿の人は田舎の人らしくたいへん無口だが、はにかんだ笑顔で食事を持ってきてくれて感じがよかった。もしかしてぼくが初めての客かな? もしまたガンドルンに来ることがあったらこの宿に泊まってもいい。

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毎日、午後になると雲がヒマラヤをつつんでしまう。

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雲の流れもドラマチックでフォトジェニックだ。
こんな景色をこの目で見られるのだからフォトグラアーにはなるものだ。

この神々しい景色が後世まで残ってほしい。急速な開発がすすむネパールにあってそれは難しい事かもしれない。ぼくだけでなく、後の世の多くの人たちもこの景色に感動することができるといいのだが。

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