五台山に登る。寒風が吹く3000mの山頂でカメラを持つ手が震えた

中国

懸空寺から車で3時間ほど南へ走ると、だんだん標高が高くなり、周囲の景色は秋が深まってくる。

文殊菩薩の聖地、五台山はここにある。

Yahoo!で五台山を検索すると高知県の五台山が多くヒットする。鎌倉にも五台山がある。

こちらの五台山はその名の元となった山。多くの巡礼を集めるこの山に、清朝の名君として名高い乾隆帝は生涯に六回も詣でたという。

東西南北の頂には、それぞれ寺院が置かれている。東台頂は2795m。

この高さまで登ると木は生えていない。
森林限界を超えて、殺風景な景色が広がっている。

文殊菩薩がお住まいの山

随代に創建され、元や明の時代に改装されたという寺は原形を全くとどめていなかった。再建中でふきっさらしの本堂の中央に文殊菩薩像が置かれている。

文殊菩薩は、日本では「三人寄れば文殊の知恵」で知られているが、ぼくがよく訪れるネパールでは「首都カトマンドゥ盆地を作った仏さま」だ。ネパールの神話によれば、文殊菩薩(マンジュシュリー)はここ五台山から遠くヒマラヤへ出かけて、人の住めるカトマンドゥ盆地を作ったのだそうだ。もちろん智慧の仏さまでもある。

その神話はぼくもよく知っていたから、かねがねここ五台山を詣でてみたかった。

五台山頂はすでに冬だった

本堂の裏に、仮のお堂があった。
ここのお坊さんは、すでに冬の格好をしている。

今日はものすごい強風だった。
時々、風で体が動かされるほど。その度に冷たい風が身にしみる。

ダウンジャケットとウィンドブレーカーを着ているが、秋用のそれでは不十分で、冬用の服を持ってくるべきだった。高い標高と冷たい風とで、頭痛がしてきた。

五台山は、雷や風が強いことでも知られていて、人を木の葉のように吹き飛ばすと言われている。天気予報によれば、明後日が曇り、その後は雨だ。今日は青空が広がっているからラッキーだけど、それにしても寒い! 

その後、北台頂にも行った。
ここは五台山の最高峰で3058m。

北台頂からの眺望。
日本と中国では、「山」という字の意味が異なる。

日本では山といえば一個の山だが、中国で山といえばひとつの山脈を指す。
だから今立っている北台頂も、ここからの眺望も、すべて五台山だ。

日本で言うは、中国ではのこと。
日本で言う峰は、中国ではいちいち名前が付いていない。

なんかおおざっぱな気がするけど、無数に山があるから仕方がないね。
この写真では分かりにくいかもしれないが、右手の山頂に見える小さな建物が、標高2485mの南台頂。左手の盆地が多くの寺院が集まる五台山の聚落。

今回は、ここに3泊する。

撮影スポットが多すぎて忙しすぎ

五台山には50余りの由緒ある寺院があり、参拝者も多く、被写体に恵まれすぎて、フォトグラファーはとても忙しい。

五台山のシンボル、チベット風の白塔と、
奥にチベット寺院の菩薩頂。

菩薩頂は丘の名前かと思ったら、寺院の名前だった。
空気のきれいな五台山で、毎日楽しくたくさん写真を撮っています。

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