カメラとレンズの保管に防湿庫は必要? 湿度の高い季節のカビ対策

カメラ機材保管用の防湿庫を購入しましたよ。

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まだまだ湿度が高い季節だというのに、これまで使っていた防湿庫のユニットが壊れて、たんなる密封された棚になってしまいました。これではカビの発生を抑えるどころか、庫内の澱んだ空気でカビの培養をしているようなもの。ここらで寿命と判断して退役していただきました。

各社の製品を見比べて、Amazonでポチ。

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ヤマトさんが運んできたダンボール箱は予想よりも大きかった。さっそく梱包をほどいてセッティング。

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防湿庫の重要性は

カメラとレンズは思いのほかカビが発生しやすいのです。カビは湿度60%を超えると生えやすいと言われていますが、とくにレンズはカビの好物らしくて、押し入れにしまっておくとあっという間にカビが生えてきます。「カビが生えたら掃除すればいいじゃない」という声もありますが、そうはいきません。レンズに生えたカビを根から取りのぞくにはレンズ表面を磨かなければなりませんが、それってレッドカードです。というのは、ガラスを精密に研磨することで高性能なレンズ製品に作りあげたのに、それを更に研磨したら屈折率が変わってレンズ本来の性能からかけ離れてしまうからです。

高級レンズがしょぼい安物レンズに成り下がってしまいます

カビが生えたレンズを本来の性能に戻す方法はありません。カビを生やしたらアウトです。生やさないように心がけましょう。そのために一定の湿度を保つ防湿庫が必要なのです。

安価な自作は可能?ドライボックスに乾燥剤を入れる方法

必要といっても、費用もかかるしなにより設置場所がないし、できれば置きたくない。より安価な方法としてドライボックスみたいな密閉ケースに乾燥剤を入れるんじゃダメなの?と思うかもしれません。

ダメじゃないけど、完全に安心はできません。

密封したケースにシリカゲルなどの乾燥材をたくさん入れると、湿度がどんどん下がって20%以下になるかもしれません。ここで気をつけたいのは湿度20%以下でしか発生しないカビもあるということ。カビ対策で乾燥させたら、かえって別の種類のカビを発生させる結果になってしまったという悲喜劇が起こりえます。

それから、あまり乾燥させるとバルサム切れが起きることがあります。バルサム切れとは、鏡胴内で何枚も貼り合わせてあるレンズの表面に醜いムラがおきる現象をいいます。これも修理不能で、レンズの価値がゼロになります。

乾燥材で一定の湿度に保つのは難しそうです。そんなワケで、手間をかけずにカビも生えない湿度40%に固定できる防湿庫の必要性は高いのです。

防湿庫には2種類ある

さて、防湿庫には、ペルチェ式と乾燥吸着剤式の2種類の方式があります。簡単におさらいしてみましょう。

ペルチェ式

ペルチェ素子という熱電素子の作用によって、庫内空気の水分を庫外に放出して自然乾燥させます。扉を開閉した後の除湿時間が短いのが特徴です。ユニットの寿命は5年程度といわれています。中華製品に多く、比較的安価みたいですね。消費電力は50Lの製品で1000円/年ほど。

乾燥吸着剤式

高性能乾燥材をユニットが常にコントロールして庫内の湿度を保ちます。製品寿命が10〜20年と長く、その一方で消費電力は100円/年ほどで省電力に優れます。東洋リビングトーリハンなど国産の会社はこちらを採用しています。

サイズも重要

ペルチェ式だろうが乾燥吸着剤式だろうが効果は同じなので、どっちが優れているかは判断しにくいです。乾燥吸着剤式のほうが製品寿命がずっと長いのですが、値段はやや高いです。それに「寿命」といっても期間が過ぎたらすぐに壊れるものでもないから実際のところはどうなのか….。簡単そうでいて奥が深い製品です。

で結局、ぼくがAmazonでポチったのは老舗会社トーリ ハンのドライキャビ 防湿庫 エコノミータイプ 省スペース EC-75THという国産製品。容量74Lですが省スペースを謳うだけあって奥行きが短いのです。

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外寸 : 幅400×奧310×高840(足含) mm

乾燥吸着剤式にもかかわらずエコノミーを謳っているのも嬉しいですね。
この製品のウリをならべると

  • 消耗品がなく乾燥剤は交換不要(半永久的に使える)
  • 薄型で省スペース
  • 無振動・無音
  • 74LのサイズがAmazonで26000円前後と安価

薄型のメリットは、省スペースもさることながら、奥行きが短いことで取り出せないほど奧にものを置かなくなるから機材の取り出しが簡単なこと。ぼくにはこれが重要。

というわけで、このトーリハンの防湿庫を選んだ決め手は薄型でサイズがちょうどよかったからです(あと価格もちょうどよかった)。

メーターは見やすいアナログ式

湿度調整ダイヤルは防湿庫の最下部にあります。

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一方、湿度計は最上部にあります。

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庫内最下部で湿度を調整し、それを確認するために湿度計は最上部にある仕組みになっているんですね。湿度計がアナログメーターなのはエコノミータイプだからでしょうが、精度はともかく実用的にはこれで充分だと思います。デザイン的にもクラシカルでいい感じ。

オマケのレンズマット

期間限定(いつまでなのか知りませんが)でレンズマットがおまけでついています。ニコンのAF-S 70-200mm f4G VRを置いたら長さがやや足りませんでした。持っているレンズはこれより短いものばかりだからちょうどいいです。

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というか、このレンズマットは必要かなあ? ぼくはレンズは立てて置いているからレンズマットは使わないかもしれなあ。

付属の棚板をセットしました。

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EC-75THは見た目がスマートでいい感じですね。

ぼくはニコンとパナソニックのボディをそれぞれ何台も持っているから74Lを買ったけれど、普通のカメラマンなら47Lでも足りるかも。サイズの決定がいちばん悩ましいですな。