「ワイングラスは柄を持つのがマナー」説は正しいのか本場のソムリエに訊いてみました

スペイン

ヨーロッパ人の同業の人たちとレストランへ行ったときのこと。場所はスペインなんで食事はまずワインをグラスに注ぐところから始まります。

ワイングラスにワインを注ぐPanasonic GH4/ LEICA DG 12-60mm/F2.8-4.0 / ISO250/ F2.8/ ss1/60

このときテーブルにいたのはイタリア人やオランダ人をはじめ欧州各国の人が15人くらい。ワインを沢山飲む人もいれば水しか飲まない人もいて、人それぞれです。

食事中に皆さんの飲み方を見て思ったのですが、ワイングラスの柄を持っていたり、グラスを掴んでいたり、持ち方はてんでんバラバラです。

たしか以前、ワイン協会の人に『ワインを飲むときはグラスの柄を持って』と教えていただいたのでぼくはそうしているんですが、案外ワインの本場のイタリア人やスペイン人が普通にグラスを丸づかみして飲んでいるのを見て、おやどうしてなのかなあ、と思いながらもその時はあえて訊きませんでした。

ワイナリーで

そんな疑問が頭の隅にありながら日々を過ごしていると、ちょうどいいことにアラゴン州のワイナリー取材に来たので、専門家に尋ねてみることにしました。

スペインのワイナリーはボデガという

日没後に撮った写真なので、あたかも007に登場する怪しい施設のような写真になってしまいましたが、Bodega SOMMOSという結構知られた近代的ワイナリーです。周辺は広大なブドウ畑に囲まれています。

建物の一角にある試飲室に案内されると、ソムリエのお姉さんがワインをグラスに注いでくださいました。注ぎ方はこんな感じ。

ワインをそそぐソムリエPanasonic G9/ LEICA DG 8-18mm/F2.8-4.0 / ISO400/ F2.8/ ss1/160

注ぐときは、片手でワインボトルの底を掴んで、グラスに注ぎます。

赤と白のいろんな風味を解説してくださってから、ワイングラスの持ち方も教えていただきました。お姉さんいわく、ワインの試飲は必ず柄の部分を持つこと。そうでないと味が分かりません。ワインが赤でも白でも必ず柄の部分を持ってください。とのことでした。

ワインのテイスティングをするソムリエPanasonic G9/ 20mm/F1.7II / ISO250/ F開放/ ss1/160

やはり、ワイングラスの柄を持つのはほとんど常識なんですね。

TPOに応じて楽しくワインを楽しみたい

しかし、実際にはグラスの柄ではなくボウルを持つ人も結構多いです。

逆光のワイングラスをマイクロフォーサーズのカメラで撮影した

それは何故でしょうか。

お姉さんに重ねて問うと、「パーティなどで友達と楽しく飲むなら、ワインのテイスティングをするというより、その場の雰囲気を楽しんでいるのですから、そういう時はグラスのどこを持ってもいいと思います」とのことでした。

貴族が集まる立食パーティでも、パーティドレスのお姉さんがワイングラスのボウルを鷲掴みにして歩く姿を見かけます。フォトグラファー的にはちょっと絵にならないので柄に持ち替えてほしいなあ、と思ったりするんですが、これも混雑した場所で細い柄を持つよりも安定していてその場にふさわしい持ち方と言えるでしょうね。

ワイナリー 053
ワイナリー 045

日本では、

『ワイングラスは柄を持つのが正しいマナー説』や、あるいは

『上記説は日本だけで流通するルールで本場ではいつでもボウルを持ってよい説』

などの相反する説が流通していて、どれが本当なのか分からないカオス状態です。しかし、ワインの本場に来て分かったのは、TPOに応じて楽しく飲みましょうというごく当たり前のことでした。

ワインの本場で暮らすヨーロッパ人はこうしたTPOが身についているのでしょうが、日本は環境が違うからよく分かりませんでした。これ以外にもテーブルマナーは日本とヨーロッパではずいぶん違います。ヨーロッパ各国でもそれぞれずいぶん違いますけどね。

疑問が解消したので、のびのびとテイスティングを楽しみました。もちろん、ここはワイナリーなのでちゃんと柄を持ちましたよ。ただしぼくはお酒が弱いから、せっかくのおいしいワインでも何杯も飲めません。真っ赤になってしまうので。

本当にティスティングをしているだけです。あと撮影もね。

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